映画『ザ・コーポレーション』の中で、インターフェイス社のトップが、いかにして企業をグリーン化するかということを話していた。工場の廃棄物を減らして再生可能にするシステムを作るとか、そういうことは日本の企業は省エネのためにやってきてるし、ユーロでもずいぶん実践されてるんだろうが、でもアメリカの企業が声を大にしてこれを始めるというのは大そうなことかもしれない。というのが、私から見れば、一般にアメリカ人は省エネ感覚が著しく欠落している。
暖房つければデカい家中が思い切りあったかくなるし、どこへ行くにも車だし、一日何度もシャワーして風呂の残り湯なんて決して使わないし、冷蔵庫とか洗濯機とかの家電だって、日本みたいに省エネ仕様、なんてうたわれてない。食べ物だって、ガンガン食べてガンガン残す。一人当たりの一次エネルギー消費量がダントツなのも頷ける。
http://www.iae.or.jp/energyinfo/energydata/data1022.html
で、環境関係のアクティビストに会うと、「この人たちは環境のために、今の便利をどこまで捨てる覚悟があるのかしらん?」と思ったりするんだが、そういう人たちに覚えてほしいのが「もったいない」という言葉。小泉首相の発言だの、ケニアの副環境相ワンガリ・マータイさんの”Mottainai Campaign”などで、昨年あたりからにわかに注目されている。英語にもwaste=無駄(にする)という言葉があって、I hate to waste.とかWhat a waste!とかいう。でも、日本語の「もったいない」という言葉のもつ「まだ使えるのに」「せっかく作ってもらったのに」「自然からいただいている資源なのに」といった、物や恵みに対する感謝みたいな含みはさほど感じられない。サンフランシスコでもしつこく言い続けて、周りの人に定着させよう。