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　冷蔵庫の中の残り物で、チリビーンズもどきを作ることにした。
　キドニービーンズ缶詰にすごく塩辛いソーセージを細かく切って加え、
　　ハラペーニョ （青唐辛子）
　　紫玉ねぎ
　　にんにく
　　エシャロット
をみじん切りして加えて炒め、
　　トマトソースを加えてちょっと煮込み、塩こしょうして、最後にチェダーチーズをおろす。
　
　すごくおいしかった！

　んだけど、食べ終わってお皿を洗っていたら、え？　なんか指痛くない？　
　
　う、ハラペーニョを切った時に、種にさわっちゃったんだ。それで火傷になったんだ！　
　これがハンパじゃない。どんどんどんどん痛くなってくる。んぎゃー。指先が燃えてるよー。
　
　小指でキーボードをやっと叩いてグーグルしたら、私のようなおバカさんがいっぱいいて、応急処置がいろいろ書いてある。
　　洗剤で洗う
　　石けんで洗う
　　植物油で洗う
　　アルコールでこする
　　ヨーグルトをすりこむ
　　牛乳にひたす
　　塩をまぶす
ここまで全部やったけど・・効果なし。　
　
　ハラペーニョ応急処置フォーラムには、「痛みが一日半続いた」「水ぶくれになった」「単なるヤケドでなく、アレルギー反応が出ている恐れがあるので病院へ」「眠れなくなるから痛み止めを飲む事」「トイレに行く時さわらないように気をつける事」とか書かれてて、不安が募ってくる。
　
　こんな時に限って、家主はフランスに行ってて留守。キャビネットやら自分の荷物やら不自由な手でひっくり返してみたけど、痛み止めもやけどの塗り薬も出てこない。
　ひえー。夜、眠れなかったらどうしよう・・。 明日の朝、手がグローブみたいになってたらどうしよう・・。
　しょうがないので、2階に住んでいるエリザベスに電話する。
　「I have a jalapeno burn.」と言ったら、「Oh, you poor thing!」と言って、痛み止めを持ってきてくれた。うぅ。持つべきものはよき隣人。「ヨーグルトを擦り込むのよ！」と励まされる。うん、やってんだけど、きかないんだよぉー。
　
　再び冷蔵庫や棚をあけて、パルメザンチーズをすりこんだり（笑、乳製品が効くらしいので）、いろいろやってみる。だめ。次はネットに出ていた
　　酢にひたす
　　トマトソースにひたす
を試そうかなと思っていたら、
　「植物性食用油に30分ひたす。絶対効くからやってみて！ You will thank me.」
と書いう書き込みを発見。よし、これにかけよう。両手を油の入ったボールに入れて、動けないのでテレビを観る・・。（料理番組でハラペーニョを山ほど使った、世界一辛いフライドチキンのレシピを紹介してたが、チャンネル変えることすらできず。）
　
　40分後。
　なんと、ひりひりした痛みはなくなった！
　あぁ、うれしい。これで寝れるよ〜〜。
　
　翌日、友人に電話で話したら、「私もやったことあるわよ〜。痛かったでしょう」。自分は平気でも、ハラペーニョをさわった手で子どもや恋人をさわったらヤバイこともあるそうだ。サルサを作る時はゴム手袋必須！
　
＊＊＊
　
　ところで、こないだ、もうひとつ事件があった。
　夜10時ごろ、外で「パーン！」と音が。
　「今の何？」「銃声じゃないの」と友人。
　銃声って、発砲ですかぁ・・？
　
　３０分くらいしたら、何だか外が騒がしい。カーテンの隙間から見たら、警察が来て道に黄色いテープが貼られ、ものものしいことになっている。
　パジャマのまま外に出てみたら、おまわりさん（てアメリカでは言わないのか）が、家の前でかがんでいる。「銃弾が落ちてないか、探してるんです」だって。ひえ、うちの真ん前だったんだ。
　決してガラのいいとこじゃないので、まぁ、こういうこともあるんでしょうが。「Welcome to America」とこともなげに友人。「誰も死ななかったそうだ。よかったなぁ」って言ってるけど、そういう問題じゃないんじゃないのぉ？　
　こういうのって、慣れたくないんだけどなぁ。