2週間近い出張が終わった。英国人とずーっと仕事をしていたのだが、時に「同じ英語か?」と耳を疑うほど、イギリス英語とアメリカ英語は響きが違う。この響きの違いには、文化や流儀の違いがよく現れていると思う。英国人はきれいなものを見てもおいしいものを食べても「lovely」を連発するが、米国では、特に男性の口からは「lovely」なんてまず聞かない。『Brit-think, Ameri-think』という本で、「男性がlovelyって言うのを聞いて、チャーミングだと思った」と書いていたのは、英国人と結婚した米国人の女性ジャーナリスト、Jane Walmsleyだ。両国の国民性をユーモアたっぷりに比較したこの本は、英国に住む米国人の必読書にも挙げられているとか。私もこの本を読んだ時、人との距離のとり方とか、控えめな態度をよしとするところとか、英国ってけっこう日本と似てるんだなーと思ったり、新しもの好きでどこまでも楽観的な米国人に苦笑したりした。
Salon.comに2年前の著者インタビューが出ていたが、「いかにもゴーマンな人!」と読者たちから顰蹙を買ったようだ。確かに、イギリス人とアメリカ人のマズイとこだけ身につけたような、物言いも見られる。
http://www.salon.com/books/int/2003/02/05/walmsley/