取材で、東京に住む外国人のお宅を訪問する。ある外資企業のトップの方で、お住まいは**ヒルズそばの**レジデンス。コンシェルジュのいるホテルのような作りの共用スペースに、高層からのすばらしい景観に、数百平米のプライベートスペース。世界各国から収集したすばらしいアートとインテリア。フィリピン人のメイド。血統書つきのワンちゃん。それはそれは素敵でした。
翌日、通訳を頼まれ、港区へ。いわゆるガイジンハウスなのだが、運営者とオーナーの問題が裁判になるとかで、居住者の確認をしなければならないのだ。弁護士、警察、ロックスミスなど、十数人でものものしく懸案の建物に乗り込む。テナントは何人もいるが、それぞれ5畳くらいの部屋に、ベッドと本棚が置かれ、やたらあちこちに洋服がかかっている。服や郵便物を調べなければ、部屋の主が男か女かはわからない。ひととおりの生活必需品を並べただけで、物置暮らしの様相だ。ここで地震に遭うのはイヤだなぁ。
ガイジンハウスのほうは、家賃5万円くらい。先のレジデンスは、おそらく数百万円と思われる。2日のうちに、2つのエキストリームに足を踏み入れてしまった。住めば都とは言うけれど。