Long Now Foundationは、『Whole Earth Catalogue』を作ったステュワート・ブランドがpresidentを務め、『Wired』編集長だったケビン・ケリーも運営に携わっている基金
現代の”より速く/よりチープに”というメンタリティの真逆である”よりゆっくりと/ベターに”という考え方を広めよう、と設立された。1万年という枠の中での責任を考えるコンセプトに基づき、サイト内の年はすべて「02005年」などと万の単位から記述されている。このLong Nowという言葉をつくったのはブライアン・イーノだそうで、ニューヨークに越してきたとき「hereとnowという言葉は、この街では"この部屋"と"この5分"を意味するんだ」と感じ、同じ言葉がより広いhereと長いnowを意味しているイギリスとの違いに気づいたという。
http://www.longnow.org/
この基金では、科学者ダニエル・ヒルズが提唱した長ーい時を刻む時計を作っている。ヒルズが構想した時計は「針が動くのは年一度、時を知らせるのは100年に一度、ハトが飛び出すのは1000年に一度」だそうだが、基金では人々が訪れてみられるようなカリスマティックで大きなアイコンとなるものをめざして、スーパーコンピュータを使って作っている。
”よりゆっくりと/ベターに”なんて言っても貧乏くさくはならず、なんだか規模がでっかく、かっこよくなってしまうところが、よくも悪くもロハス風というか、現代のアメリカらしい。