アメリカよりカナダの方がいい国だ・・。ほんの少しのアメリカ人と、ほとんどのカナダ人はそう思っている。私もそう思っている。ここでいう”いい国”というのは、”人がいい”とほとんど同義。モントリオール在住の親友、みえちゃんに言わせると「よくも悪くも人が素朴。自分をよく見せようとか、人を言葉でコントロールしようとかいうのが、アメリカほどない」。
 アメリカくんは'America is Number 1'と基本的には思っているのであり、経済軍事技術においてそう言えるだけの実績も根拠もあるのであり、だから国民はよその国から批判されると「俺たちのことがうらやましいからそんなこと言うんだ」とムキになったり「俺らのやり方は(リーダーとして)よくない。俺らが改めて、俺らが世界をいい方に引っ張っていかなければ」と理想に燃えたりするんだろうが、そのガキ大将アメリカくんの隣に位置するカナダくんは、「僕らはあんな風じゃないし、なれないし、なりたくもないよーん」と考えている。んだと思う。
 「大きな国の隣の小さな国の方が、”人がいい”」という印象が、私にはある。アメリカよりカナダ(といってもカナダの国土は広大なので、”国力”のこと)、スウェーデンよりフィンランド、中国より台湾、オーストラリアよりニュージーランド・・という感じなのだが、住んだことがあるのは米加日だけなので、根拠はほとんどない。職場や学校で、力が強くて華をさらってるヤツの陰に、控えめだけど実は人間的にまともで味のある人がいるっていう、そんな感覚だ。