またしてもグレート・ミュージック・アメリカン・ホールにて、今度はOld Crow Medicine Showというバンドを見る。去年はフィルモアギリアンウェルチの前座で出ていたのだが、今夜は自分たちだけのショーでチケットも売り切れ。ボブ・ディランの「ワゴンウィール」のカバーのビデオがカントリーミュージック専門チャンネルでウケて
火がついたらしい。この国にいると、改めてボブ・ディランへのリスペクトの大きさを感じる。やはりアメリカの天才詩人、アメリカのランボーなのだ。
5人メンバーのうち4人が異なるスタイルのボーカルをとれるのが、このバンドの魅力。まだ二十代半ばくらいのバンドだ。モダンカントリーを盛り上げる一つの力として、これからが楽しみ。だが観客の熱狂に一番ビックリしたのは本人たちのようで、アンコールのときは「まじ?」ときょとんとしたような顔をしていた。カントリー系のバンドがサンフランシスコでウケはじめたのは、ドットコムブームの終焉とともに東の人たちが去ってからだ・・というのは、地元の人の仮説。
ところでコンサートのタイトルが「An evening with...(名前)」となっている時は、通常は前座のない単独コンサートを意味するんだそうだ。(かといってラジオ番組などでそううたっていても、そのゲストだけがずーっと出るわけではないという。)「〜さんとの夕べ」っていうのか、ちょっと特別な感じがあるんだそうだ。言われてみればしかりだけど、こういうことが英語を見て感覚的にピンとくるようになるまでは、時間がかかりそうだなーと思う。