sasajun2007-04-18

 世界数百のメディアの記事をまとめて検索できるサービスKeep Mediaが、My Wireとしてリオープンした。新しいサイトはタグやコメント、ウォッチリストをつけて、パーソナライズできるようになっている。
 このサイト、仕事の調べものにはけっこう便利だ。同じニュースやテーマに関して世界の英字新聞雑誌がどのように書いているか、簡単に見ることができる。アーカイブ化の予定があるかどうかは知らないが、数十年前までも記事を遡れるようになったらすごくいいな〜。
 My Wireはエディターの人力が入っているところが特徴で,ヴァージニアの銃乱射事件後の今は「Editor's Pick」として、American Massacre -An Obsession With Violenceという特集を組んで、過去の学校での銃乱射事件の記事や、アメリカの銃政策を批判する海外メディアの記事などを掲載している。
 Editor's Pickとはひとつのテーマについて、編集者が過去数年の英字メディアからセレクトした記事を特集するもので、私がMyWireの中で一番好きなコンテンツだ。グローバライゼーションや温暖化、カード地獄からダイエットまで、さまざまなテーマについて選ばれた記事は、編集者の視点で並べられてみると、読み物としてかなり充実している。アクセス/人気ランキングなどでは漏れてしまう記事が入っているのは、やはり人力ならでは。
 DiggFlickrが出てからほんの数年のうちに、アメリカの新聞サイトの多くがお気に入り/コメント機能や市民ブログをつけるようになった。また、大手メディアが伸び悩む一方で、地域紙は市民参加によりむしろ活発になってきたと聞いたこともある。ここのところ社会的な運動を促すような映画やドキュメンタリーがメジャーになってきたのも、インターネットと深く関係していると思う。先日お会いしたジミー・ウェールズさんは、「今後生き残っていくのは、プロとアマがコラボレーションするハイブリッドメディアだろう」とおっしゃっていた。将来、web2.0の中で育った子どもたちがどうメディアをとらえて変化させていくか、見てみたい。