ジョージ・A・ロメロ、トビー・フーバー、ジョン・カーペンターデヴィッド・クローネンバーグウェス・クレイヴンと、モダンホラー映画の巨匠のインタビューを編集した『The American Nighmare』を観た。公民権運動やキング牧師の暗殺、ベトナム戦争、原爆などのリアル映像をまじえながら、『ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド』『悪魔のいけにえ』『鮮血の美学』など、70年代ホラーのモニュメント的作品のテーマや表現に見る社会的背景を考察するもので、ホラー映画ファンには定番のドキュメンタリーだ。タイトルは、ロメロ監督の「アメリカ国民みんなが同じ悪夢を見ていたのでは」というコメントからとったらしい。
特殊メイクのアーティスト、トム・サヴィーンは、ベトナム戦争従軍中に、死体の写真を撮りながら人体の組織を研究し、おぞましいメイクや殺し方の研究をしたのだが、戦争そのものの恐怖は再現できないと言う。ウェス・クレイヴンの『鮮血の美学』の倒錯的な表現には批判が集まったが、監督はベトナム戦争の報道写真にインスパイアされて内面に怒りを抱えた若者を描いたと語る。
・・・黒澤清監督の映画が久々に観たくなった。
ホラーといえば数年前から日本映画が世界的に大人気だが、これって、日本的な気分とか精神状態みたいなものが、受け入れられてるってことなんだろうか??