12月、アメリカ、日曜日、とくれば、そう、アメリカンフットボール。家にいればネットでESPNのサイト、車に乗ればラジオ中継、喉が渇けばパブやバーでテレビ、友達の家に行けばテレビ。多くの男性方は、とにかくゲームが気になってしょうがないのだ。国際線の飛行機に乗ったときも「ゲームが気になる皆さんにお知らせします。ただいまカンサスがスコアしてミシガンとの点差が・・」なんていうアナウンスが入ってた。
野球なんかと違ってシーズンが短いのがまたいいんだろう。どうせこの間はパブに何度も行くことになるんだから、私もゲームを楽しもう、と思い、ルールを説明してもらう。けど、ボールがどこにいっちゃったのか、どうしてペナルティなのか、どっちがどっちに進んで有利になったのか、さっぱりわからん。わかったのは、フットボールがマッチョな肉弾戦であり、アメリカの男性の血をたぎらせる何かがある、ということである。
何年か前、翻訳家の先生お二人が対談された時に、「フットボールは戦争ゲームと同じで、力づくで相手の陣取りをするところがいかにもアメリカ的」などとおっしゃっていた。確かに雄叫びの上がる周囲を見回してみると、同じフットボールでもサッカーじゃ納得しなそうな感じがする。アメリカンフットボールが剛健なトラックなら、サッカーは小回りのきくエレガントなスポーツカー。あちこちにパッドを入れて体を張って戦うwarriorに比べたら、長髪でハンサムなサッカー選手はそりゃチャラチャラして見える。
女性にはそのチャラチャラ感はウェルカムだ。しかし、ある英国の女性はこう言った。「イギリスの男と結婚するのは覚悟がいるわよ。年の半分はサッカーと結婚してるから」。アメフトシーズンが17週以上になるなんて、妻たちが許さないかもしれない。